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ごぼう
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英名 | Burdock |
科名 | キク科 |
別名 | 牛蒡子、悪実、鼠粘子 |
原産地 | ユーラシア大陸 |
ごぼうは、千数百年前に中国から渡来し,平安時代には食用とされていました。ゴボウの根は日本独特の野菜と思われがちですが,フランス人も妙めたり,ゆでてサラダに利用しています。
ヨーロッパでは新葉をサラダに利用します。
ごぼうは、ヨーロッパからシベリア,中国北東部にかけて分布し,日本では畑地で栽培されているキク科の多年草です。
日本ではごぼうの根はもっぱら食用として利用されています。
根にはタンパク質2%、糖質2.5%、炭水化物、灰分、コーヒー酸、緑原酸などを含みます。
新鮮な牛菩をゆでると、湯が緑青のような鮮かな緑色になるのは、緑原酸のためです。
また心筋梗塞、糖尿病、大腸ガンなどの成人病を予防する効果があるといわれている食物繊維を100g中1.4mgと根菜類の中でも多く含んでいるほうです。
また食物繊維は便秘の解消にも役立ちますので、積極的に摂取して欲しい健康食品と言えるでしょう。
ごぼうに含まれる炭水化物は、イヌリンを多く含んでいます。
イヌリンはコレステロール値を下げる効果があると言われています。
また多く含まれている食物繊維のヘミセルロース、ペクチン、リグニンには整腸作用があります。
ゴボウの種子を乾燥したものが生薬「牛蒡子」です。
種子には脂肪油のほか、リグナン系苦味配糖体のアルクチンが含まれ、解毒・解熱・強壮作用があるとされています。
また化膿性腫瘍や皮膚病に効果があり、化膿を促進し、膿を早く出させる作用があります。
ただし、体を冷やしますので、下痢気味の人が用いることは望ましくありません。
欧米では種子を利尿薬、または乾癬などの皮膚病に利用しています。
ごぼうを利用する民間療法はいろいろあります。
生の根の汁を用いると、去痰、胃の痛みを和らげる効果があります。
ゴボウの根をすりおろし食用油で練ったものを塗ると、虫刺されやじんましんのかゆみを抑えます。
ごぼうの葉はタンニンと精油を含みます。
生の葉の汁を関節腫痛や腫物に用いると、痛みに効果があります。
葉と根を刻み煎じ漉して用います。扁桃腺、ロ内炎、歯ぐきの腫れには冷ました液でうがいをします。
関東地方で多くの品種が開発されています。
各地で現在多く栽培されているのが滝野川系ごぼうです。
東京の滝野川で当初栽培されていたのでこの名がつけられました。
細長いごぼうで、長いものは1.2~1.5mもあり、茎が赤くとう立ちが早いのが特徴です。
市場に出回る多くのものは滝野川の改良品種で、根の先まで肉付きのよい山田早生や柳川理想、中の宮、常盤などがあります。
茎が白いものでは砂川、泥落としが楽なあずま早太り白肌なども人気のある茎白のごぼうです。
堀川ごぼうは滝野川の系統で、京都特産のごぼうです。
江戸時代初期に聚楽第のお堀を埋めたところで栽培されたため、聚楽ごぼうと呼ばれることもありましたが、その後、堀川で栽培されるようになり堀川ごぼうという名が定着しました。
栽培方法は太く育てるため、2月下旬に種をまき、6月に一度掘り上げて独特の方法で定植し、11~12月にかけて収穫します。
もともと根が短く太い種類のごぼうで、多きものは4㎏にもなります。
肉質はやわらかで美味しく、真ん中が空洞になっています。
千葉の大浦地区で昔から作られているのでこの名があります。
現在では契約栽培が主で、市場にはあまり出ません。
同系統のごぼうとしては埼玉の梅田ごぼう、山形の百日尺、早どりしたり、葉ごぼうを利用する福井の越前白茎、山口の萩ごぼうなどがあります。
ごぼうはアクが強いので一般的にアク抜きしてから調理しますが、抜き過ぎるとうまみが半減すると共に栄養素も損なわれます。
ごぼうは焼いても美味しく、ごぼうを芯にしてウナギやアナゴ、牛肉などで巻いてたれ焼きした八幡巻はその代表格です。
牛蒡子1日量5~8gを煎じて用います。
うがい薬としては、葉や根を適当な大きさに刻み水200ccに入れ、30分位かけて半分の量になるまで煎じて漉し、冷まして利用します。
洗いごぼうは鮮度が落ちやすいので、泥付きのごぼうを選ぶと良いでしょう。
太さが均一で、太すぎないもの、切り口にスがないもの、適度な弾力と湿り気があるものを選びます。
旬は晩秋から初冬。
保存は泥付きのごぼうなら、新聞紙に包んで日の当たらない涼しい所に立てかけて保存する。
2週間ほど保存できます。
庭があれば、土の中に横に寝かせるように埋めておくと良いでしょう。
洗いごぼうはポリ袋に入れ、冷蔵庫の野菜室で保存します。
ササガキなどは酢水につけ、水切りしてフリーザバックに入れ、冷凍保存が可能です。