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じゃがいも
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英名 | potato |
科名 | ナス科 |
別名 | 馬鈴薯〈ばれいしょ〉 |
原産地 | 南アメリカ |
じゃがいもはナス科の多年草の植物です。
南アメリカ原産で、1560年代ヨーロッパに伝えられた当初は食用として普及しなかったが、飢餓や戦争を経て、救荒作物として見直され、広く栽培されるようになりました。
日本へは、ジャワから渡来したため、この名がついたという説があります。
馬鈴薯という呼び名は塊茎の形が馬につける鈴に似ていたためらしいです。
食用として普及したのは江戸時代後期からです。
現代では世界の主要な食用作物となっています。
じゃがいもは地下茎が太ってできる塊茎で、糖質に富んでいますが、意外に低エネルギーで、同じ量のご飯と比べると半分程度です。
じゃがいもの主成分はデンプンです。
微量栄養素の中ではビタミンCが多いことが知られています。
じゃがいも100g当たりのビタミンCは35mgです。
冬どりのほうれん草60mgに比べると半分程度ですが、じゃがいものビタミンCには熱に強いという特徴があります。
水煮したじゃがいものビタミンCは21mgで、おおよそ6割は残っています。
一方、茹でたほうれん草はで30mgになり、せっかくのビタミンCが半分に失われてしまいます。
しかも、夏どりのほうれん草は、ビタミンCが20mgしかなく、これも3分茹でれば半減してしまいます。
つまり、季節による栄養価の変動も少なく、調理にも強いことから、じゃがいもはビタミンCの安定した供給減と言えるでしょう。
日本食品標準成分表より抜粋。
じゃがいもは味が淡泊なので、煮る、茹でる、焼く、揚げるなど色々な料理の食材として利用されています。
じゃがいもは品種によって、料理に向き不向きがあります。
ホクホクさが身上の男爵はじゃがバターや粉ふきイモに、煮崩れしにくいメークインは、ポトフや肉じゃがなどの煮込み料理に適しています。
皮をむいて下ゆでした素材缶詰。
少しやわらかめですが、時間がないときなど重宝します。
風味は生のものより失われているので、少し濃いめの味付けで煮つけなどに用いると良いでしょう。
じゃがいもは本来多年生ですが、通常一年生として栽培され、春収穫の九州から、時期をずらして産地が北上し、秋から初冬には大産地北海道のに収穫が移っていきます。
出荷される時期に応じて春いも、秋いもと呼ばれることが多いですが、これは品種とは関係がない呼び名です。
品種としては、男爵いもと、メイクイーンがじゃがいもの代表格です。
男爵いもは、明治時代に持ち込まれたアメリカ品種、アイリッシュ・コプラーがもとになったもので、導入した川田龍吉男爵の肩書がその名となりました。
また、メイクイーンは大正5~6年にイギリスから導入された品種です。
このほか、農林1号、紅丸、長崎系、男爵系のキタアカリなどがあります。
北アメリカ原産で、明治40年川田竜吉男爵が導入しました。
昭和3年推奨品種となりじゃがいもの代表格になりました。
導入者の名前にちなみ「男爵」と呼ばれるようになりました。
球形でやや平たく、皮は黄褐色、内部は白色です。
肉質は粉質で煮崩れしやすいので、粉ふきいも、マッシュポテト、肉じゃが、コロッケなどに使われます。
現在でも北海道を代表する品種です。
イギリス原産で、大正5年に導入されました。
品種名のメイクイーンはヨーロッパの伝統行事である五月祭の女王を意味する。
長い紡錘形で皮は淡黄色、内部は黄色がかかっています。
肉質はやや粘質で煮崩れせず、煮込み料理に最適です。
また、炒め物、揚げ物にも向きます。
デンプンの含まれている量は男爵いもよりやや多く、特にビタミンCが多いのが特徴です。
じゃがいもは全国で栽培され、その収穫時期は北から南まで微妙にずれています。
そのため、その土地土地で収穫された初物を「新じゃが」と呼ぶので、ほとんど年中新じゃがが存在することになります。
新じゃがは皮が薄く、肉はやや水っぽいが、煮崩れしにくいので煮物向きです。
新じゃがは小さいというイメージが強いですが、大きなものもあります。
皮の色は均一で、薄いものを選ぶ。
手で持ってずっしりと重く、しっかりと硬いものがよい。
日光など光に当てないことが大切です。
光に当てると、ソラニンという有毒物質が生成されます。
風通しがよく、涼しい場所に置くようにしましょう。
例えば、発砲スチロールの箱に通気性をよくするための穴を開けたものは、光を通さず、一定の温度を保てる手軽で理想的な保存ケースです。
これを涼しい場所に置けば長期保存もOK。
じゃがいもは寒すぎると味が変わるので、冷蔵庫に入れず、冷暗所で保存します。
冬場は戸外に置かない方が良いでしょう。