大根の特徴・栄養

  • 大根の旬:一般的には秋から冬ですが、品種、種まき時期などの差により、春、夏も出回ります。
    また、青首大根は一年中出回っています。
  • 大根の主な産地:宮重群の青首大根は春は千葉、埼玉、群馬、岐阜、愛知などで、夏は北海道、長野、青森、岡山など、秋は山形、青森などの東北地方、冬は愛知、宮崎、千葉、神奈川、徳島など。
    亀戸大根は東京、埼玉、千葉など。
    練馬大根は関東地方が中心ですが量は多くありません。
    三浦大根は神奈川が主産地ですが、正月のなます用に冬場に出回る程度です。

大根の原産地は地中海沿岸から近東にかけての地域です。
日本へは中国を経て伝えられたと言われ、一説によると有史以前から栽培が行われていたらしく、日本書紀には「おほね」の名で登場しています。

大根の名は室町時代から使われていますが、春の七草で知られる「すずしろ」の別称もあります。

大根は料理用途が広く、日本人の嗜好に合っているためか、野菜の中で作付け面積、生産量ともにトップをきっています。

かつては、辛みのある白大根系が多かったが、辛みの少ない味を求める時代の流れと、平均して質の良いものがとれるため、宮重系の改良品種、耐病総太りをはじめとする青首大根が主流を占めるようになりました。

大根の栄養面においては、根はビタミンCに富み、特に皮近くの部分に多く含まれています。
ビタミンCの摂取を考えると生食に向くといえ、辛みの少ない品種が多くなった理由もうなずけます。

ただし、大根おろしにした場合、10分おくと15%、60分では30%といった具合にビタミンCが減少してゆくので、食べる直前にすりおろすようにすると良いでしょう。

大根はデンプンの分解酵素であるジアスターゼを多く含み、整腸作用があります。
また、ビタミンCビタミンB2にも富み美肌効果があります。

大根の葉の部分も、鉄、ビタミンB1ビタミンB2ビタミンAビタミンEビタミンCカルシウムを豊富に含んでいるので、鮮度のいいものは捨てずに利用しましょう。


大根の栄養・カロリー・食品成分(可食部100g当たり)

大根の葉

カロリー・エネルギー25Kcal
105KJ
水分90.6g
タンパク質2.2g
脂質0.1g
炭水化物5.3g
灰分1.6g
ナトリウム48mg
カリウム400mg
カルシウム260mg
リン52mg
3.1mg
ビタミンAカロテン3900μg
レチノール当量650μg
ビタミンB10.09mg
ビタミンB20.16mg
ナイアシン0.5mg
ビタミンC53mg
飽和脂肪酸0.01
食物繊維総量4
食塩相当量0.1

大根の根

カロリー・エネルギー18Kcal
75KJ
水分94.6g
タンパク質0.5g
脂質0.1g
炭水化物4.1g
灰分0.6g
ナトリウム19mg
カリウム230mg
カルシウム24mg
リン18mg
0.2mg
ビタミンAカロテン0μg
レチノール当量0μg
ビタミンB10.02mg
ビタミンB20.01mg
ナイアシン0.3mg
ビタミンC12mg
飽和脂肪酸0.01
食物繊維総量1.4
食塩相当量0

日本食品標準成分表より抜粋。

大根の食べ方・利用方法

大根は生の時に辛みの強いものほど煮ると甘くなります。
品種や産地によって特質が異なりますが、季節を軸にして考えると、秋から冬にかけて出回るものは、水けも多く、甘みも強いので煮物に適しています。

春大根は細めでやわらかく、香りも甘みもほのかなので、大根おろしやもみ漬けなど、あまり火を必要としない料理に適しています。

夏大根は辛みが出て多少筋っぽさが目立ってきます。
また、ぬかみそ、たくあんなどの漬け物用には秋大根が多く使われます。

大根レシピ

大根サラダ


大根の種類品種、特徴

青首大根

もっとも多く流通している品種で、首の緑色が目印です。
水分が多く甘みが強いの特徴です。
どんな料理にも使えます。

ラディッシュ

別名二十日大根とも呼ばれています。
サラダなどの生食用ミニ品種ですが、加熱するとホクホクして美味です。

三浦大根

もともとはタクアン用の品種で、白くて大型です。
煮崩れしないのが特徴です。

聖護院大根

京野菜の一つで、丸型の大根です。
きめが細かく、おでんやふろふき大根など、煮物に向いています。

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