牛乳

人類は、今から約8000年前に牛を飼い始め、少なくとも約5000年前には牛乳を利用していたと言います。
古代エジプトの石棺には、牛の乳をしぼる様子が刻まれています。

現在牛乳は栄養食品として、また卵同様に一年を通して安定して安価な経済的な食品として、日常生活に欠かせないものです。

日本の牛乳はほとんどがホルスタイン種で、ジャージー種は少数です。
ジャージー種は乳の産量は少ないですが、味は濃厚です。

牛乳とパン


牛乳の栄養

牛乳は必須アミノ酸をバランスよく含んだタンパク質をはじめ、カルシウムビタミンAビタミンB2などを多く含む栄養食品です。

牛乳のタンパク質を必須アミノ酸をバランスよく含み、脂肪は乳化していて消化がよいのが特徴です。

牛乳の白い理由

牛乳といえば、まず「白さ」が思い浮かぶでしょう。
白い理由は、ミルクに特有な「カゼイン」というタンパク質が微小な集合体(ミセル)となっており、水分を濁らせているからです。
カルシウムや脂肪の色ではありません。

牛乳にレモン汁などを加え酸性にするとカゼインなどが固まって、残った液体(ホエイという)は薄い黄緑色をしています。


牛乳の飲み方・食べ方・利用法

牛乳を飲むと下痢をするという人もいますが、これは乳糖不対症といい、古くから牛乳を飲む習慣をもつ国の人にはみられないものです。
稀に先天性の人もいますが、ほとんどは飲み慣れるにしたがって治ってしまいます。

こういう人は、牛乳を温めて、一気に飲まずに少量ずつ食べるような感じで飲み下すと良いでしょう。

ミルクティーやカフェオレなどのように牛乳を割る形にするとずっと飲みやすく、またヨーグルトドリンクなどから飲み始めるのも一つの方法です。

牛乳は強い味を和らげるので、サバなどのクセの強い魚やレバーなどを牛乳につけると臭みを抜くことができます。

牛乳レシピ

牛乳餅

牛乳の殺菌方法と保存期間

日本では、飲用牛乳はすべて加熱殺菌されて製品になります。
普通には130℃で2秒間程度の処理が多く、これは10℃以下で冷蔵し、開封しなければ1週間は風味が変わることなく保存できます。

これに対し、無菌状態になるように超高温処理し、減菌した容器に無菌充填したものがロングライフ(LL)ミルクと呼ばれるものです。
これは135~150℃で2~4秒加熱し、室温で約60日間の長期保存ができます。

また、食品に新鮮さや自然さを求める中で、低温殺菌牛乳の生産も行われています。
これは高温殺菌法が開発される以前、長く普通に行われていた方法で、63℃で30分加熱処理するのが基本です。
73~75℃で15~16秒加熱も同様の殺菌効果を持ちます。

牛乳の風味を生かす処理ですが、一部の耐熱性細菌が残っているので、冷蔵を確実に行い、早めに使い切る必要があります。

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